「大関和と実地看護法」を読む

 谷津三雄・今田謙二・村木春長・武藤優子著「大関和と実地看護法」『日本歯科医学史会』第8巻第1号、26号、昭和55年、15~22頁


要約

『実地看護法』の内容分析(看護技術・倫理)

論文は本書の内容を医師の視点から評価している。

1. 看護婦の資格・倫理

  • 看護は「慈善の大事業」

  • 温和・忍耐・清潔・注意・言行の規範

  • 医師への絶対的尊敬

  • 病家の秘密保持 → 近代看護倫理の原型が明確。

2. 看護技術の具体性

  • 皮下注射法の詳細な手技

  • 口腔清潔の重要性

  • 吃逆(しゃっくり)への処置(呼吸法・ビール)

  • 急救法(火傷・溺水など) → 当時の看護技術の標準化を示す。

3. 大関自身の病歴

  • 関節リウマチ+心臓弁膜症

  • 那須温泉での静養中に本書を執筆 → 本書は「再生の記録」としての性格を持つ。

4. 派出看護婦心得との関係

  • 明治32年刊『派出看護婦心得』を巻末に再録 → 大関の看護思想の連続性を示す




コメント

このブログの人気の投稿

明治19年開設の桜井女学校看護婦養成所第1回卒業生 大関和氏の開院式祝辞

陸軍軍医 村井静夫