韓国の看護管理料に関する情報

 韓国の看護管理料差等制(간호관리료 차등제)(通称:看護等級制)は、医療機関が確保している看護師の人数に応じて入院料(看護管理料)を差別化(加算または減算)する制度である。適正な看護人員を確保し、看護サービスの質を向上させることを目的に1999年に導入された。

 医療機関の種別(上級総合病院・総合病院・病院)によって評価基準や等級区分が異なる。

1. 評価基準の転換(病床数基準から患者数基準へ)

 従来は「看護師1人あたりの病床数(간호사 대 병상 수)」で評価されていましたが、病床利用率が低い病院でも高い等級を取れてしまう問題や都市部・地方の格差を是正するため、最近、「看護師1人あたりの入院患者数(간호사 대 입원환자 수)」を基準とする方式への改定が進んだ。

  • 上級総合病院・総合病院: 実際の「入院患者数」を基準に評価。

  • 一般病院・療養病院: 一部地域や規模に応じて段階的に転換推進中。

2. 等級別の基準と加算・減算率

上級総合病院および総合病院における代表的な等級別基準と、基準看護管理料(直近の算定基準)に対する加減算率は以下の通り。

■ 上級総合病院(상급종합병원): 1〜7等級

上級総合病院は重症患者が集まるため、最も厳しい基準を適用。

等級看護師1人あたりの入院患者数基準加算・減算率(看護管理料)
1等級2.3人未満50% 加算
2等級2.3人以上 〜 2.8人未満40% 加算
3等級2.8人以上 〜 3.3人未満30% 加算
4等級3.3人以上 〜 3.8人未満20% 加算
5等級3.8人以上 〜 4.3人未満10% 加算
6等級4.3人以上 〜 4.8人未満基準(0%)
7等級4.8人以上(または未提出)20% 〜 50% 減算

■ 総合病院・一般病院(종합병원·병원): 1〜7等級

一般の総合病院や病院級医療機関では、上級総合病院よりも若干緩やかな患者数基準が設定されている。

等級看護師1人あたりの入院患者数基準(例)加算・減算率(看護管理料)
1等級2.5人未満70% 加算
2等級2.5人以上 〜 3.0人未満50% 加算
3等級3.0人以上 〜 3.5人未満30% 加算
4等級3.5人以上 〜 4.0人未満10% 加算
5等級4.0人以上 〜 4.5人未満基準(0%)
6等級4.5人以上 〜 6.0人未満15% 減算
7等級6.0人以上(または未提出)20% 〜 50% 減算

※地方の病院における看護師不足に配慮し、一般病院クラスでは1等級を獲得した際の加算率が高めに設定されている場合もあります。

3. 制度の課題と最近の動向

  1. 大病院への看護師集中:

    高価な加算を得るためにソウルなどの「ビッグ5」をはじめとする上級総合病院が大量の看護師を雇用するため、地方の病院や中小クリニックで看護師不足が深刻化する一因になった。

  2. 夜間看護加算の新設・強化:

    全体の看護人員だけでなく、負担が大きい「夜間勤務」の看護師配置比率を高めるための「夜間看護管理料(야간간호관리료)」「夜間専門看護師手当」など、より実務に則した加算項目が新設・拡充された。

  3. 「看護・介護統合サービス」との連携:

    看護管理料差等制とは別に、患者の付き添いをなくす「看護・介護統合サービス病棟」を開設する病院に対しては、さらに手厚い診療報酬加算が提示されており、病院側の看護師増員インセンティブとなっている

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