(その6)『GHQ/SCAP Public Health and Welfare Weekly Bulletin 看護関係・校訂訳』作成者:T・M&T・Y
No.6 1945年11月18日―24日
Nursing Affairs〔2026年校訂版〕
No.6に関して、日本関係では山梨県甲府市を中心に記録し、朝鮮について非常に詳細な記述があり、しかもAnnex(付属文書)として朝鮮の6週間公衆衛生看護研修の具体的計画まで収録されている。
A.朝鮮――ソウル公衆衛生看護研修センター
朝鮮Nursing Affairs責任者から、ソウルのTraining CenterにおけるPublic Health Nursing Programについて報告があった。
① 6週間研修をどのように組織したか、その運営計画および使用するカリキュラムについて報告された。カリキュラムと計画書そのものがAnnexとしてWeekly Bulletinに添付されている。
② 朝鮮Nursing Affairs責任者は、朝鮮各道(provinces)に配置するため、公衆衛生看護の訓練を受けた看護婦を少なくとも8名要求した。SCAPのPH&W Section Chiefは朝鮮から戻る際、民間看護婦3名について承認を得ており、XXIV Corps Headquarters向けに要請することになった。
さらにAnnexでは、6週間研修の成立過程をかなり具体的に記録した。
1、新聞・ラジオ・主要病院への直接訪問によって受講者を募集し、応募者一人一人を面接して資格を記録した。
2,カリキュラム、授業概要等は、各Section Chief、朝鮮人医療関係者、ソウル大学関係者との協議を経て作成された。
3,また、実習施設・実習地域として都市母子保健センター(city maternal and infant health centers)を整備し、実習計画、standing orders、訪問鞄の内容、記録様式、制服等についても計画・調達・組織化を進めた。
4,さらにソウル大学総長、教育関係者等との協議を行い、この研修を大学内のDepartment of Public Health Nursing(公衆衛生看護部門)とする構想を示した。
この段階でAnnexは「18 candidates have been interviewed」であるという。前週の本文には21名とあるため、21名と18名の差は勝手に訂正せず、両方を原史料どおりに留めたい。
B.日本――山梨県甲府市
Lt. Colonel Brewerから、山梨県甲府市の看護状況について報告があった。
報告には、
病院およびconsultation offices等に勤務する看護婦数=137名、現在養成中の看護婦数、登録助産婦数、試験合格者数、看護婦・助産婦が履修している科目
が含まれていた。
Brewer中佐は、「この県のPublic Health Programは entirely inadequate(全く不十分である)」と評価し、適切な保健事業を策定するため、十分な訓練を受けた公衆衛生担当医官(Medical Officer〔P.H.〕)がMilitary Government Sectionに配置されることを勧告した。
ここまでNo.1~No.6を並べただけでも、1945年10月から11月にかけての動きがかなり鮮明になった
日本では「統計・教育課程の収集 → 職能団体の会則調査 → 都道府県組織の把握 → 試験・教育制度の調査」へ進み、朝鮮では早くも「6週間公衆衛生看護研修 → 実習施設 → 大学教育組織 → 米国側看護要員配置」という実施段階に入っている。
ただし、この日韓の進行速度の差が本当に政策上の差を意味するかは、まだ判断できない。Weekly Bulletinの記載密度の違いである可能性も残るからです。
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