史料紹介(1945年7月31日付 米陸軍太平洋部隊 首席軍医室 循環通達第32号)の日本語訳
史料(1945年7月31日付 米陸軍太平洋部隊 首席軍医室 循環通達第32号)の日本語訳
一般司令部
アメリカ陸軍太平洋部隊(USAFPAC)
首席軍医室
APO 500
31 July 1945
循環通達 第32号
主題:前線梯団における精神科ケア(PSYCHIATRIC CARE IN FORWARD ECHELONS)
経験上、戦闘による精神科的反応を示した患者を師団の管理下において治療し、予後が不良なケース、すなわち医学的適応がある場合のみ後方に後送することが重要であることが実証されている
。以下のような条件下では、過度に過剰な後送が行われることにより、不要な兵力の損失が生じる : a. 大隊および連隊の軍医が、収容所(トリアージ・ステーション)の前方で治療可能な軽症例を不必要に後送する場合
。 b. 収容所が、精神科的受け入れの急増に対処するための柔軟な拡張機能を備えていない場合
。 c. 部隊が急速に前進し、収容所の位置が頻繁に変更される場合
。 d. 精神科の発生率が過剰である場合
。
安定した状況下にある収容所は、収容所がそのような治療のための第一選択の場所であるという原則が受け入れられている限りにおいて、毎日15〜20件、あるいは月あたり450〜600件の精神科症例を無期限に対処することができる
。たとえ数日間であっても、受け入れが毎日30件を超える場合、収容所の施設はすぐに過負荷となる 。師団休養キャンプは、こうした緊急の期間に対処するのに役立つ 。 師団を支援する後送病院は、通常の流れとしての精神科学的死傷者、すなわち医学的理由により収容所から後送された重症例のケアを担当することができる
。上記第1項に列挙されたような条件が存在する際に発生する、集団的な後送に対処することはできない 。 移動式精神科治療班の組織化は、戦闘作戦中の精神科患者のケアと治療において、師団医療サービスの効果的な補完となる
。これらの班は、1〜2名の精神科将校(3130)と、5〜6名の十分な資格を持つ下士官兵(MOS 263)で構成されるべきである 。 師団における精神科患者の適切なケアと治療を提供するためには、非常に集中的な戦闘の長期的な期間がない限り、特別な精神科野戦ユニットは必要ない
。このような期間中には、精神科患者の適切なケアと治療を提供するために、野戦病院や独立収容中隊といった完全な医療ユニットを設立する必要が生じる 。沖縄での戦闘作戦中には、この目的のために野戦病院が使用され、本来であれば後送されていたはずの精神科患者を高率で任務に復帰させることにより、兵力を温存する上で非常に望ましく効果的であることが実証された 。 添付されたスキームは、軍団レベルにおける上記の組織の構造を示している
。
配布先:B (MD)
陸軍省必須航空郵便による配布:主要司令部、部門、および基地の軍医
ガイ・B・デニット
米陸軍 准将
首席軍医
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